化粧品の“中身”を見れば、もう迷わない。
この記事では成分表示の読み方と肌質別・注目成分をわかりやすく解説します。
これを知っているだけで、アイテムを選ぶときだいぶ参考になると思う成分を抜粋しています。
「自分の肌に合うスキンケアを選びたいけれど、どれを選べばいいのかわからない…」そんな悩みを解決するカギは成分表示。広告文やキャッチコピーに惹かれがちですが、配合されている中身(INCI/成分名)を読み解くことで、あなたのお肌に本当に合うアイテムが見えてきます。
1. 成分表示を読む理由

- 自分の肌に合わない成分を避けられる(これけっこう大事!)
- 必要な有効成分が入っているか確認できる
- キャッチコピーに惑わされにくくなる
成分を見るクセがつくと、肌トラブルの原因特定や、自分の悩みに合わせたアイテムの判断がぐっと楽になります。
2. 成分表示の基本ルール
- 配合量の多い順に記載(ただし1%未満は順不同)。
例:「水、グリセリン、BG、ナイアシンアミド…」と並べば、水 > グリセリン > BG の順で多く配合。 - 防腐剤・香料なども全成分表示に含まれる。
- 医薬部外品は「有効成分」が別枠で明示される。(見たらすぐわかる!)
※ パッケージ側面や外箱の「全成分表示(INCI)」を確認しましょう。
知ってる成分が1つでも見つかると、なんだかうれしくて成分見るのが楽しくなりますよ。
3. 肌質別・注目すべき成分

乾燥肌
- ヒアルロン酸Na:高い保水性でうるおいを抱え込む
- セラミド(NP/NG/AP など):角層バリアをサポート
- グリセリン:基本の保湿剤。しっとり感を底上げ
- BG(ブチレングリコール):保湿・防腐の補助。刺激が少なく幅広く使える
- DPG(ジプロピレングリコール):さっぱりした感触でうるおいをサポート
- スクワラン:肌をやわらげ、水分蒸発を防ぐ天然由来のエモリエント成分
- プロテオグリカン:ヒアルロン酸以上の保水力を持つ高保湿成分
脂性肌(テカリ・毛穴詰まりが気になる)
- ナイアシンアミド:皮脂バランス・毛穴アプローチ ▶ くわしく解説を見る
- ビタミンC誘導体(APPS など):皮脂酸化対策・透明感
- アゼライン酸誘導体:ニキビ予防のサポート ▶ くわしく解説を見る
- ピリドキシンHCl(ビタミンB6):皮脂分泌の調整を助け、ニキビ予防をサポート
敏感肌(赤み・ひりつきが出やすい)
- 無香料・無着色・アルコールフリーの製品設計を優先
- グリチルリチン酸2K:肌荒れ防止(整肌)
- グリチルリチン酸ステアリル:穏やかな抗炎症成分。肌の赤み・かゆみを抑える
- ツボクサエキス(CICA):肌をすこやかに保つ
- ローヤルゼリー酸(10-HDA):抗酸化・抗炎症効果で肌の再生を促す
エイジングケア(ハリ・弾力・くすみ対策)
- レチノール:コラーゲン生成を促し、ハリ・弾力をサポート。肌のターンオーバーを整える
- ナイアシンアミド:シワ改善・美白効果の両面で注目される万能成分▶ くわしく解説を見る
- ペプチド(アセチルヘキサペプチド-8 など):肌のハリを維持し、表情ジワのケアをサポート
- コエンザイムQ10(ユビキノン):強力な抗酸化作用で酸化ストレスから肌を守る
- ビタミンE(トコフェロール):酸化を防ぎ、血行促進によりくすみを改善
- アスタキサンチン:高い抗酸化力で肌の老化サインにアプローチ
- コラーゲン・エラスチン:肌の弾力を支える保湿・ハリ成分
- プラセンタエキス:細胞再生を促し、透明感とハリを与える
美白ケア(シミ・くすみ・透明感)
- ハイドロキノン:強力な美白成分。メラニンの生成を抑え、既にできたシミの還元にも働きかける ▶ くわしく解説を見る
- ビタミンC誘導体(APPS・VCエチルなど):メラニン生成を抑え、シミ・くすみを防ぐ代表的な美白成分
- トラネキサム酸:炎症を抑え、肝斑や色素沈着の改善をサポート
- アルブチン:チロシナーゼの働きを抑制し、シミの原因にアプローチ
- カモミラET:メラニンの発生を抑え、透明感のある肌へ導く
- プラセンタエキス:ターンオーバーを促進し、くすみを改善して明るい印象に
- リノール酸:メラニンの分解を助け、肌のトーンを均一に整える
- グルタチオン:高い抗酸化作用で、肌の黄ぐすみを防ぎクリアな印象に
それぞれ別の記事で個別に詳しく解説している成分がありますので、よかったらそちらも参考にしてください。
4. 注意すべき成分

- アルコール(エタノール):清涼感はあるが乾燥・刺激になる場合あり。さっぱりタイプのものに特に配合されていることが多い。
- 香料・着色料:香りが強いものは刺激になることも
- 強力な界面活性剤(例:ラウレス硫酸Na):洗顔・クレンジングで乾燥を招くことがある。
シャンプーには特によく目にする成分です。髪がキシキシになりやすいのでなるべく避けるとよい。 - 紫外線吸収剤(例:オキシベンゾン、オクトクリレン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなど):
日焼け止めによく入っている成分で、紫外線を吸収して肌を守るタイプです。
ただ、この反応のときに刺激や乾燥を感じる人も。
敏感肌さんは「オキシベンゾン」「オクトクリレン」などの表示があったら注意してみてくださいね。**「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」**と書かれた日焼け止めなら、肌にやさしく使えます

個人差があるため、パッチテストやトライアルサイズでの確認が安心です。
5. 成分を見極めるコツ
- 「◯◯エキス」ばかり=注意:エキスは補助。保湿剤や油剤、機能成分の土台が重要。
- 価格=効果ではない:有用成分の「種類×濃度×処方設計」がカギ。高級なものだから効果があっって、安価なものは効果がないというのは間違い。
- 成分名を調べる習慣:気になった成分は公式サイトや成分辞典でチェック。
私の記事で個別に成分解説しているのでよかったらそちらもご参考に。
6. 成分で選ぶおすすめ例(設計イメージ)
- 保湿重視:セラミド+ヒアルロン酸を主柱に、グリセリンで底支え。
- 明るさ・透明感重視:ナイアシンアミド or ビタミンC誘導体の美容液を1本。
- 肌荒れ予防:グリチルリチン酸2K配合の低刺激ラインを基本に。皮脂やニキビが気になる場合はアゼライン酸も検討。
自分が気になるその時のお悩みから成分を探してみると、使ってみたいものがかなり絞れると思います。また、お悩みが複合しているなら、例えば「乾燥もシミもエイジングも気になる」という場合は、化粧水は保湿成分メイン、美容液は美白成分、クリームにエイジング効果の成分、なんて使い分けてみることもできて選ぶのもまた楽しいですよね。
7. よくある質問(FAQ)
Q. 成分表示の「1%未満は順不同」って、どのくらいの成分が該当しますか?
A. 有用成分・防腐剤・香料・色素などが該当することが多いです。主要な保湿剤や溶剤は1%以上で前方に来る傾向があります。
Q. ナイアシンアミドとビタミンC誘導体は一緒に使っていい?
A. 基本的には併用可能です。使用感や刺激感に個人差があるため、少量から始めて様子を見ましょう。詳しくはナイアシンアミド徹底解説をどうぞ。
Q. 敏感肌でもアゼライン酸は使える?
A. 濃度や処方により刺激感が異なります。低濃度からパッチテストを。詳しくはアゼライン酸徹底解説をご覧ください。
8. まとめ
- 成分表示は配合量順(1%未満は順不同)。
- 肌質に合う成分を見極める。
- 刺激になりやすい成分は回避。
今日から「パッケージより中身」で選ぶ美容習慣をはじめましょう。
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※ 本記事は一般的な化粧品選びの考え方を紹介するもので、特定の効果・効能を保証するものではありません。肌に合わない場合は使用を中止し、専門家に相談してください。


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