「シミ・シワ・たるみ」といった肌の老化トラブル…。
その大きな原因のひとつが、私たちの体の中で日々生まれている**「活性酸素」**です。
普段あまり意識することはありませんが、実はこの「活性酸素」を知り、上手に付き合うことが、若々しい肌と健康を保つカギになります。
活性酸素とは?

私たちは呼吸を通して酸素を体内に取り込み、エネルギーを作り出しています。
その過程で一部の酸素が変化し、通常よりも反応性の高い酸素に変わったものが「活性酸素」です。
この活性酸素には、「善玉」としての役割と、「悪玉」としての側面の両方があります。
「善玉」としての活性酸素
適度な量の活性酸素は、私たちの体にとって欠かせない存在なんです。
- 体内に侵入したウイルスや細菌を撃退→免疫力を高める
- 記憶の形成など、生命活動に必要な生理機能に関与
- がん治療(放射線治療など)でも、がん細胞攻撃の手段として利用されている
つまり、適度な活性酸素は**健康維持に欠かせない「味方」**でもあるのです。

「悪玉」としての活性酸素
しかし、活性酸素が過剰になると、話は一変します。
- 正常な細胞やDNAを傷つける
- 肌細胞を酸化させ、**「肌のサビ」**となってシミ・シワ・たるみの原因に
- 血管を傷つけ、動脈硬化や心疾患のリスクを高める
- がん・糖尿病・心血管疾患などの生活習慣病の引き金になる
このように、増えすぎた活性酸素は老化を早め、さまざまな病気を引き起こす「悪玉」へと変わってしまうのです。

活性酸素が増える原因
では、どのようなことが原因で活性酸素は増えるのか?
実は私たちの生活の中の、当たり前なことの中にたくさん潜んでいるんです。
- 呼吸:エネルギーを作る過程で必ず発生
- 生活習慣:喫煙・過度な飲酒・偏食・過剰な運動・ストレス
- 環境要因:紫外線・大気汚染
- 炎症:慢性的な体内炎症
特に現代社会では、生活習慣や環境が原因で活性酸素が過剰に発生しやすくなってるんです。
肌への具体的な影響

では実際にどのような影響がお肌にあるのか?
実は、お肌の老化の約**8割は「紫外線」と「活性酸素」**によるものだといわれています。
その影響は以下のように多岐にわたります。
① シワ・たるみ
活性酸素は、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンを分解する酵素の働きを促進→その結果、弾力を失い、シワやたるみが出やすくなります。
② ターンオーバーの乱れ
肌の生まれ変わり(ターンオーバー)の周期が乱れることで不要な角質が剥がれなくてゴワついたり、バリア機能が低下して乾燥や敏感肌の原因にも。
③ 肌トラブル
活性酸素が増えると、炎症が起こりやすくなり、ニキビや肌荒れが起きやすくなります。
アトピー性皮膚炎などの炎症性皮膚疾患にも酸化ストレスが関与しているといわれています。
④ シミ・くすみ
活性酸素が**メラノサイト(色素細胞)**を刺激すると、メラニンが過剰に生成され、シミやくすみが増えてしまいます。
活性酸素から肌と体を守る→「抗酸化作用」
ここで重要になるのが、**「抗酸化作用」**です。
「抗酸化作用」とは、活性酸素の働きを抑え、体を「酸化=サビ」から守る力のこと。
抗酸化の仕組みは?
- 呼吸などで酸素が活性酸素に変化
↓ - 活性酸素が細胞を攻撃(酸化)
↓ - 抗酸化作用がそれを中和・抑制することでダメージを防ぐ
この働きによって、老化の予防や生活習慣病のリスク低下につながります。
今日からできる!活性酸素対策

活性酸素を減らすためには、日常生活の中で次のような工夫が効果的です。
- 抗酸化成分を摂る:ビタミンC・E、ポリフェノールなど
(食べ物ならブロッコリー、ホウレンソウ、トマト、キウイ、イチゴ、アーモンドなど)
(化粧品成分ならビタミンC誘導体、ビタミンE誘導体、フラーレン、グルタチオンなど) - 紫外線対策:日焼け止めや帽子、日傘で肌を守る
- ストレス管理:十分な睡眠とリラックスタイムを大切に
- 生活習慣を整える:喫煙・過度な飲酒を控え、バランスのとれた食事を意識
まとめ
「活性酸素」は、体を守るために必要な存在である一方、増えすぎると老化や病気の原因に。
特にお肌にとっては、シミ・シワ・たるみなど、見た目年齢を大きく左右する要因です。
普段の生活の中で、抗酸化ケアを意識することが、若々しい肌と健康な体を保つ秘訣。
お手入れで頑張った効果を台無しにしないためにも、今日からできる対策を
少しずつでも取り入れて、「酸化に負けないカラダと肌」を目指しましょう。



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